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zoom RSS 湊十二社の祭礼(京都府舞鶴市神崎071007)

<<   作成日時 : 2007/10/09 14:18   >>

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 「丹後の地名」の「アルバム6」からの続きです。 まだ見てないという方はそちらから先に見て下さい。→「アルバム6」


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◎知り合いのお孫さんもがんばって叩いていました。なかなかの運動選手とのことでおじいちゃんご自慢の娘さん。神崎小学校は40名しかいないらしく、女の子も立派な欠かせない「戦力」だそうである。
小6、小5の児童たちが太鼓を叩く、9月からずっと公民館に集まり練習して今日に備えたそうです。


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◎彼は彼女の弟君、小5だそうで、彼もがんばっていた。
そういえばこの顔つきはジイちゃんによく似とります。


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◎上のような歌に合わせて太鼓とともに舞が奉納される。
もっと長い歌詞があるようであるが、これは本殿に張り出されていたものです。
(『舞鶴市史』に歌詞があります。このページの一番下に引用しています。)

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◎江戸後期は由良川河口は北前船でにぎわった。御神体はその北前船を模した船である。祭礼には台車に乗せ町内を引き回す。本殿脇にも古い(江戸後期)船が置かれていた。市の文化財に指定されている。

湊十二社は由良川河口にあります。
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上は坂根正喜氏の空撮写真(070719 13:40)。湊十二社は向かって右手、由良川の川べりにある。クリックすると等倍で表示します。

◎神崎浜は海水浴場としてよく知られるが、下は砂地なので、水田はなくすべて畑地です。ここのピーナッツは有名です。
◎江戸後期には海運業と製塩で栄えた。その面影を伝える祭礼のようである。前日からの二日にわたってビッシリと祭礼行事が詰まっているが、人数不足でそのすべてを行うことが難しいそうである。相撲の奉納もできない、このごろは若いモンが嫌がってそんなことせんわい、とのこと。40名の小学生の村はますます困難となるだろう。小学校の統廃合でこの祭も終わるかも知れない。そんないらぬ心配をついさせられる。
◎裏山の槙山には40匹以上の猿軍団がひかえているそうである。危機に瀕する郷土文化は、政治や行政の対応ではダメと決まっているから、ひとつあの猿の手でも使えないものだろうか。




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◎郷土を守るのは君たち小学生。
◎郷土を潰したのは僕たち大人達。あー情けなや、情けなや。恥ずかしや、恥ずかしや。せめてさらにもっともっと潰さないようにだけはしようではないか。大人達よ。

◎最初に練り込み太鼓。長襦袢にタスキにハチマキという祭衣裳の子供たちである。

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◎練り込み太鼓
少年少女たちのこの太鼓はなくなった「すもう奉納」の変わりに挿入されたという。太鼓は4ツだったそうだが子供の数に合わせて5ツにしたそうである。
ちゃんと子供の事を考えていてそこに重点を置いている。大事の後継者である子供も青年も全部きれいに忘れて、大の大人がワシが大将みたいな「祭」もあちこちでけっこう見られるのであるが、それは未来がなかろう。これを決して忘れないところが長続きしてきた要因と思われる。

◎『舞鶴市史』には、
由良川河口、西神崎の湊十二神社は、かって湊十二社権現(丹後旧語集)といわれていた。十二社権現については、上流の久田美に「若一王子熊野十二社権現」(丹後旧語集)とあり、今は熊野神社となっていることから推察すれば、湊十二社権現は熊野権現をさすものと考えられる。社名も湊にあるところから自然にいい出されて熊野の名を失ったものと思われる。熊野信仰は早くから仏教と習合し、平安末期から全国的に流布したから、当市においても八社を数えている。
 神崎の場合は、当地の海運業との関係が深く、この社に奉納された千石船の模型がそれを意味している。


◎『ふるさとのやしろ』には、
由良川河口の右岸、西神崎の松林に囲まれた広い境内に、元文三年再建の社殿。千石船の模型が奉納され、鳥居に掲げられた「湊十二社」の字は東郷平八郎元帥の書。かつては「十二社権現」といわれ、熊野権現をさすものと考えられる。
 神崎は、江戸時代は北前船の基地。海運で栄え、湊十二社へは、遠隔地の海運業者からの奉納も多かった。明治になって神仏分離のさい、古事記などから「湊十二社」にふさわしい水の神や、災難徐けの神十二柱を選び出して祭神としたのではないか。大禍津日神(おおまかつひ)、大直毘神(おおなおび)、伊豆能売神(いずのめ)、速佐須良売神(はやさずらめ)の四神は「みそぎはらい」の神。沫那芸神(あわなぎ)、沫那美神(あわなみ)、頬那芸神(つらなぎ)、頬那美神(つらなみ)、天之水分神(あまのみくまり)、国之水分神(くにのみくまり)、天之久比奢母智神(あまのくひぎもち)、国之久比奢母智神(くにのくひぎもち)の八神はいずれも水戸神の生んだ神である。


本殿前の凝灰岩製の石畳、20畳あるそうだが、そこにゴザが敷かれている。
◎扇踊りの最初は「お庭入り」。
そのあとシンボチの

東西 ござれ はよござれ やよござれ

の呼びかけがある。

◎「東西屋口上
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◎彼は次のような口上を述べる。

とざい、とーざい、南北とも静まり候
今日、日柄、吉例をもって、湊十二社
大明神様へ、笹ばやしの踊り、ひと踊り奉り候
みなみな様 ごゆっくりとご見物
なされ候 なされ候



◎『舞鶴市史』には、
扇踊り (神崎)
 舟運にかかわり合いを持つ郷土芸能に神崎地区の「扇踊り」がある。
 この行事は地区の氏神湊十二社権現(加佐郡旧語集)に奉納するため、祭礼日に社前で行われるが、氏神の社名から推して北陸地方の十二舟霊信仰に由縁した、神事儀礼の中での神楽の系統を引くものである。
 紋付羽織に威儀を正した氏子達が扇を持ってゆるやかな大太鼓の調子に合わせ、単調な動作で整然と舞う姿は巫女舞を思わせるものがある。
 集団で厳粛な雰囲気の中で行われるこの「扇踊り」は、地区の人達の生業が危険を伴う舟運であっただけに、その手振りに「祓え」の祈りが込められ「踊り」というよりはむしろ「舞い」といった方がふさわしい。


◎太鼓の前にいる人はシンボチと呼ばれる踊りの指揮者である。村人の中から踊り上手が撰ばれる。高齢でできなくなるまでが任期で、二人の副シンボチが添えられる。
「新発意」と書いて仏教用語である。寺の息子、後継者をこう呼ぶのだが、宮津などでも同じようにこうした役割をシンポチと呼んでいる。

◎シンボチが続いて

みなみな様 ごゆっくりと見物 なされ候 なされ候

そして

さあて姫子たち姫子たち
神楽踊りでござるぞや
神楽踊りの音頭をだしゃしゃれ
太鼓はひょうし 踊りはかしら
中にてシンボチ 合わせ申し候


のシンボチの口上で、
神楽踊りがはじまる。

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◎私などが見てるとみな同じに見えるが、本当は
神楽踊り一番
打ち込み太鼓
神楽踊り二番
打ち込み太鼓
神楽踊り三番
打ち込み太鼓
踊り上げ(千丈ケ原)
の順であるそうな。東西屋の口上に「笹ばやし」とあるように、この踊りは丹後に広く伝わるささばやし・風流小唄踊りの流れを汲むものらしく、大太鼓の芸打ちに見られるような古風な形式が残されているものといわれる。



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◎15名くらいで舞うそうである。区長さんや組長さん。穢があると遠慮する習わし。そんな家が多くあると欠員が出て、頼まれて飛び入りで踊る人もある。羽織袴姿でない人はそんな人らしい。


◎つづいて室町踊り
シンポチの

さあて姫子たち 姫子たち
室町踊りでござるぞや
室町踊りの音頭をだしゃしゃれ
太鼓はひょうし 踊りはかしら
中にてシンポチ 合わせ申し候


室町踊り一番
室町踊り二番
室町踊り三番
室町踊り四番
踊り上げ(恋しや桜)

打ち込み太鼓はない。新しい形式のものといわれる。

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◎前日前夜に行われた祭礼については、私には何も写真がありません。
『海といのり』(舞鶴市郷土資料館10周年誌)(昭60)に少し当時の写真があります。それから転載。
前日前夜はおふねの巡幸や、青年達が地域のめでたいことがあった家を10数軒ばかりまわり、そこで踊りを舞うそうである。それから社へ帰って村役の前でまた踊る。区長さんはワシは昨日の晩は2時をまわっとったという。
相撲は現在はもうない。

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◎湊十二社明神祭礼扇踊歌
『舞鶴市史』より、

湊十二社明神祭礼扇踊歌

  お庭入り
ござれござれまゝよにャござれ
 十五夜のお月のそのまゝに

  神楽踊り
神楽踊りは一踊り
 こなたへ参りておもてがかりをながむれば
  こなたへ参りておもてがかりをながむれば
 障子のひだの見事さよ
  鏡天井は やりャ見事
   鏡天井は やりャ見事
神楽踊りは一踊り
 さァておしいたながむれば さァておしいたながむれば
  黄金で延べたおしいたに
 具足やかぶとをおん取りそろへて
  鼓太鼓はたァいせぬ  ヤーハ いつもたァいせぬ
神楽踊りは一踊り
 こなたのおわかしャおたしなみ
  こなたのおわかしャおたしなみ
 笛に上手とうち見へて かんこう笛に神楽笛
  しょうしょうの乱れをば
 しばしが踊りにお待ちある
  しばしが踊りにお待ちある
神楽踊りは一踊り
 千丈ヶ原に鳴くひよどりは
  千丈ヶ原に鳴くひよどりは
 朝草刈りの眼を覚ます
  朝草刈りの眼を覚ます ヤーハ

  室町踊り
まずも見事ナ室町踊り まずも見事ナ室町踊り
 物があるかと問いければ 物はなけれど志ょくの名で候 イヤ 町の名でそろ 室町の踊りは一踊り イヤ 面白や サーサコラサッサ
まずも見事ナ松原通り まずも見事ナ松原通り 松があるかと問いければ 松はなけれど志ょくの名でそろ イヤ町の名で候 室町踊りは一踊り イヤ面白や サーサコラサッサ
まずも見事ナ立売通 まずも見事ナ立売通り 綾やにしぎや 金らんどんす 織りて売るこそ面白や イヤ面 白や 室町踊りは一踊り イヤ面白や サーサコラサッサ
まずも見事ナ両替町よナ まずも見事ナ両替町よナ 黄金白金おん取り出だし かけて売るこそ面白や イヤ 面白や 室町踊りは一踊り イヤ面白や サーサコラサッサ
恋しや桜を夢にも見よや 八重桜
恋しや桜を夢にも見よや 八重桜
   宝踊
宝踊りは一踊り こなたのお庭で踊るとすれば こなたのお庭で踊るとすれば 白金こぐさが 足にもつれて踊られぬ 白金こぐざが 足にもつれて踊られぬ
宝踊りは一踊り 白金こぐさのそのまた先に 白金こぐさのそのまた先に うぐひすどりが巣をかける うぐひすどりが巣をかける
宝踊りは一踊り やりゃおめれたのお屋敷や やりゃおめれたのお屋敷や 福寿の屋敷と三度さへずる 福寿の屋敷と三度さへずる
宝踊りは一踊り いぬゐのすまの三本えのき いぬゐのすまの三本えのき ゑの実ならずに銭がなる ゑの実ならずに銭がなる
宝踊りは一踊り 末なる銭がゆり落ちて 末なる銭がゆり落ちて こなたのお倉に納めおく こなたのお倉に納めおく
  お寺踊り
お寺踊りは一踊り お寺へ参りて さァてお庭をながむれば さァてお庭をながむれば いろいろに花咲き盛りて 花に心がとまりそろ 花に心がとまりそろ
お寺踊りは一踊り さァてお縁をながむれば さァてお縁をながむれば 小鳥のかごをかけならべ 花のおわかしゃ数知れず 花のおわかしゃ数知れず
お寺踊りは一踊り さァてお座敷ながむれば さァてお座敷ながむれば ひうらいべりのお畳を 碁盤並べに敷きつめて からのかんすがおかけある からのかんすがおかけある
お寺踊りは一踊り さァて仏壇ながむれば さァて仏壇ながむれば とつこう、さんこう、仏具花皿、れいしゃくじょう けんもく、けんだい、しょくだい、すゞり、ばんし机に杉原なんぞをおん取りそろへて からの掛字がおかけある からの掛字が三幅対におかけある これ一様におかけある
お寺踊りは一踊り お寺の花が今盛りよな お寺の花が今盛りよな お寺へ参りて花ながめよ お寺へ参りて花ながめよ
  塩汲踊り
姫は都のものなれど 能登の輪島へ縁につき 国でならわの しょくをする
 塩汲み踊りは一踊り
塩汲む姫子の召したるは 肩は涼しのかたびらを すそにはにしきの前掛を 塩汲む姫子の持つたるは肩にかいおけ 手にびしゃく さらりさらりと塩をくむ
 塩汲踊りは一踊り イヤ面白や
さこそ都にャ あややにしきを織りそろへ 姫らはこゝに塩をくむ
 塩汲踊は一踊り イヤ面白や
能登の輪島で塩汲めば 上り下りの船を見る 其れ見て姫らは塩をくむ
 塩くみ踊は一踊り イヤ面白や
浜をならえて沖見れば 沖から塩香よりくる
  名所踊り
ここは丹後のくせのとや まつとはこのことよ 名所踊りは一踊り
ここは若狭の小浜よな あをの山から見下ろせば ころびのはしとはこのことよ
 名所踊りは面白や
こゝは敦賀の津でござる くせの町とはこのことよ
 名所踊りは面白や
名所名所は多けれど 宿の姫子が待つほどに いざいざ戻るや わが宿へ
 名所踊りは面白や
雪折れざさをエイヤと引けば しらがのよねがよりかかろよりかかろ


◎◎祭礼は毎年10月の中旬の土日である。写真の祭礼は湊十二社本殿前の広場で、日曜日の午後2時くらいから催される。この日はあちこちで有名な祭礼だらけ、どこへ行こうかと迷うのであるが、ここも大変に結構なもの、ぜひご見学を!
なされ候! なされ候!!

(神崎在住の同級生・岡本敏雄氏より「京都府ふるさと文化再興事業推進実行委員会」製作の「神崎の扇踊」というDVDをいただきました。それを参考にしました)



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イテテ・・
ヤりすぎてティムポが折れそww諭吉の為とはいえこれはこれで楽じゃないなぁヽ(´ー`)ノ ...続きを見る
赤チン
2008/02/09 18:45

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
女の子のオ●ニーをじっくり見たのはじめて(;゜∀゜)=3
彼女いわくオ●ニーにも前戯があるらしく、最初はナスビ入れてたよwwww
やっとバイブ使ったと思ったら一瞬で死ぬほど潮吹いてるしΣ(´Д` )ナンジャソリャ
見てるだけで6マンはウマかったわぁ(゜Д゜)y─┛~~
http://jazzye.net/nasukko/xXXXBQFJ
マサマサ
2008/06/14 19:01

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湊十二社の祭礼(京都府舞鶴市神崎071007) デジタル・民間伝承の森/BIGLOBEウェブリブログ
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